eSIMを日本にいる間にオンにしても基本的に問題ありませんが、プロバイダやプランによっては注意が必要です。
本記事では、海外用eSIMを日本で誤ってオンにしてしまった場合の対応策や、プランがスタートする条件など、初心者にもわかりやすく解説いたします。
日本でアクティベートしても基本的に通信は始まらない【ただし例外あり】
海外用eSIMは、設定画面上でオンにしているだけでは実際のネットワークに接続されず、データ通信が始まらないケースがほとんどです。
eSIMがデバイスに登録されただけでは、通信利用のためのアクティベーション手続きが完了していない状態だからです。
たとえば、iPhoneやAndroid端末でeSIMを誤ってオンにしていた場合でも、ネットワーク接続が確立されなければ通信は行われず、通信開始とはなりません。
ただし、すべてのプランが同じ仕組みで運用されているわけではありません。
たとえば、海外専用プランではなく、日本でも使えるプラン（アジア周遊プランや世界周遊プランなど）だと、日本でオンにした時点から開通となり、有効期限の消費が始まってしまいます。
eSIMプランがスタートする条件【eSIMサービスごとに解説】
海外用eSIMの利用開始タイミングは、各サービスごとに異なる仕様が採用されており、契約内容や設定の方法によって決まります。
当サイトが紹介する主要なeSIMサービスを確認したところ、すべてのeSIMサービスが一部のプランを除いて、現地で通信を開始したタイミングでデータ使用が始まります。
| サービス名 | データ使用が始まる条件 |
|---|---|
| Saily | eSIMデータパッケージは、プランを有効化したときにのみ開始されます。インストールしても、eSIMパッケージのデータが自動的に開始されません。（出典：Sailyヘルプセンター） |
Glocal eSIM | 現地で通信を開始したタイミングで日数カウントが始まります。ただし、日本も含まれている場合、QRコードの読み込み(インストール)を行うと利用開始となります（出典：Glocal eSIM料金表） |
VOYAGEESIM | 現地で通信が開始したタイミングでプランの日数がカウントされます。プランの日数カウントはアクティベート開始時刻から24時間ごとです。現地で初回通信が開始する前までは日数カウントされませんので、ご安心ください。（出典：VOYAGEESIM FAQ） |
JAPAN &GLOBALeSIM | 利用できる国で、初回のデータ通信が開通した時よりプランの有効期限がスタートします。（出典：JAPAN & GLOBAL eSIMよくある質問） |
Airalo | 有効期間は eSIM がアクティベートされた時点で開始します。 ほとんどの eSIM は、インストールされた eSIM が目的地でサポートされているネットワークに接続するとアクティベートされます。 eSIM によっては、所在地に関係なく、インストール時にアクティベートされるものもあります。（出典：Airaloヘルプセンター） |
| trifa | お使いの端末にインストールされたトリファのeSIMが、対象国にて電波をキャッチした日時より利用期限のカウントがスタートします。購入されたタイミング・インストールしたタイミングで開始されるわけではありません。（出典：trifaナレッジベース） |
TRAVeSIM | eSIM情報のQRコード読み込み時より利用開始となります。ご旅程に合わせた読み取りをお願いします。（出典：TraveSIM利用方法） |
間違ってオンにしたら今すぐオフにする
海外用eSIMを日本で誤ってオンにしてしまった場合、できるだけ早く設定をオフにしましょう。
一部のプランを除いて、日本でオンにしてもデータ利用はスタートしませんが、必要もないのにオンにしておく必要はないからです。
iPhoneの場合は「設定」→「モバイルデータ通信」から新しくインストールした回線を選択してオフにします。
Androidの場合は「設定」→「ネットワークとインターネット」から新しくインストールした回線を選択してオフにします。
eSIMを削除すると再契約が必要になるので注意
eSIMをオンからオフに変えるときに、間違って削除しないようにしましょう。
eSIMを削除してしまうと復元できないからです。
一般的にeSIMプロバイダーでは、削除後の再設定がサポートされていないので、再契約以外に道はなくなります。
再度QRコードを読み取ろうとしても、一度読み取ったQRコードは使えなくなるので復元できません。
したがって、海外渡航前にeSIMをオンにしてしまった場合でも、落ち着いて削除せずに単にオフに切り替えるだけに留めておきましょう。