2021.05.10 営業Tips

オンライン営業で伝わりやすい資料とは?作成ポイントと注意点

オンラインで商談をする際には、画面共有で資料を見せながら説明する担当者がほとんどかと思いますが、対面営業時に使っていた資料をそのままオンラインでも使っていませんか?
オンライン営業の特徴をふまえて資料にひと工夫することで、さらに効果的な商談につなげることができます。この記事では、オンライン商談で利用する資料の作成ポイントと活用時の注意点をお伝えします。

対面資料とオンライン用の資料はなぜ使い分けが必要?

そもそも対面とオンラインでは資料の使い分けが必要なのでしょうか?
結論から言うと、オンライン用に資料を用意した方が商談の成功確率を上げられる可能性が高いです。
そこで、効果的な資料を作るために、まずはオンライン商談の特性を理解しておきましょう。

オンラインはお互いの表情や手元が見えない

対面とオンラインの大きな違いは、お互いの表情やボディランゲージなどの言語外のコミュニケーションが取りにくいという点です。

上品なスーツで身なりを整えて堅実な印象を与え、ジェスチャーを織り交ぜたトークでその場の空気感を作るなど、対面時では有効だった手段が画面越しでは伝わりづらい場合もあります。また、対面では相手の目線をたどり、資料のどの箇所を見ているのかなど探ることが出来ますが、オンラインではそうはいきません。スライドや資料が変わるたびに相手は内容に追いつけなくなっている可能性があり、それに気がつきにくいのもオンラインのデメリットです。

相手の様子を画面越しに注視しつつ、声掛けによる気遣いや確認を忘れないでください。

オンラインは対面より集中力が途切れやすい

オンラインでは、一度飽きたり興味を無くしたりしてしまうと、相手は聞き流しながら参加することも出来てしまいます。ひとつのスライドに情報が沢山あると、今どこの話をしているのか追いつきにくくなり、飽きたり理解を妨げたりする原因にもなりますので、デザインや書き方を工夫しましょう。

相手は資料をPCで見る

オンライン商談で資料を見せるときは画面共有機能が便利ですが、つい忘れてしまいがちなのが、相手は資料を”PCで”見るという点です。

資料が縦型で作られている場合、画面上では資料が縮小され、可読性が落ちてしまうため、オンラインで使用する資料は横向きに調整したほうが読みやすく親切です。
また、画面共有した資料は相手のPC画面に大きく表示されるため、必然的に資料の存在感が大きくなります。内容を読んでもらいやすい反面、あまり過剰に情報があると混乱や圧迫感に繋がるので注意が必要です。

一般的な営業資料には1ページに文字や図などの情報が詰め込まれているものも多いですが、オンラインでそのような資料を見せると相手が追いつけなくなってしまう可能性が高いです。

資料がアイスブレイクの役割も担っている

対面営業でのアイスブレイクと言えば雑談や名刺交換が挙げられますが、オンラインではなかなか難しく、顧客との関係性構築に苦労している方も多いのではないでしょうか。

ですがオンライン営業においても、空気を温めて相手との関係値を向上させておくに越したことはないでしょう。そこで、資料の冒頭に自己紹介ページを作っておくことで、対面でいう雑談や名刺交換の代わりになります。
オンライン商談でのアイスブレイクについては、以下記事にて詳しく紹介していますので参考にしてみてください。
『オンライン商談でもアイスブレイクは出来る!明日からの営業に使えるテクニック集』

オンライン営業資料の作成ポイント

では、オンライン商談向けの資料はどのように作ると良いのでしょうか。
以下に要点をまとめていますので、資料作成にお役立てください。

1スライド1メッセージ

オンラインの資料では、ひとつのスライドに対してひとつのメッセージに収めましょう。

複数の情報が羅列されていると、顧客は今どの内容が話題になっているのかわからなくなったり、別の情報が目に入ってしまい説明から気が逸れてしまうなど、余計な混乱を招いてしまうリスクがあります。
また、ひとつのスライドにひとつのメッセージなら、説明が進むごとに画面上で見ている景色が変わっていくのでオンライン特有の退屈さも解消できるかもしれません。

オンラインの場合は印刷代がかかりませんし、紙のように持ち運ぶ手間もありません。全体のスライド枚数に制限がない点はオンラインだからこその自由さです。シンプルになりすぎることを恐れず、各スライドにはひとつのメッセージのみ記載しましょう。

資料サイズはPCに合わせ4:3に

PC画面は4:3であることがほとんどなので、資料のサイズはこの比率にしておくのが無難です。もともと印刷資料として活用していた営業資料の場合はA4になっていることも多いので、転用する場合は比率とバランスを調整しておくのがおすすめです。

わかりやすさ>かっこよさ

資料作成をするとき、ついつい見栄え重視で装飾を加えたくなってしまう担当者もいるかと思いますが、一番大切なのはわかりやすさです。

例えば強調したい部分の文字色を変えたりする場合も、あまり何色も使用してしまうと混乱を招きかねません。基本的には色はあまり使用せず本当に強調したい部分のみ色をつけること、ポジティブな内容は青・ネガティブな内容は赤といった形に色に役割をしっかり持たせることで全体の整合性が取れるように気をつけましょう。

デザインを加えすぎると相手の脳に余計な負担をかけてしまい、かえって理解を阻む結果にもなりかねませんので、出来るだけシンプルに、そして伝えたいことが伝わりやすいかどうか意識しながら資料作成しましょう。

より短く、シンプルに情報を凝縮

文章が長い資料は、相手にとってどの情報が重要なのかわかりにくくなってしまいます。キャッチコピーを作る感覚でテキストは短く、テキストよりも視覚情報の方が分かりやすければ画像やグラフを用いて、一つ一つの情報を凝縮しまとめましょう。

体言止め

「文章を短く」と関連しますが、内容をシンプルにするためにも、原稿は体言止めの表現方法が有効です。

例えば、
「貴社へご提案したいプランは下記の通りです。」よりも
「貴社へご提案したいプラン」
上記の体言止めの方が、伝えたいことが一目で分かります。

資料要素の必要性を考え、取捨選択する

ある程度資料の内容が決まったら、一つ一つの情報を精査する気持ちで要素の必要性を考えてみましょう。不要な情報は出来る限り省略します。

例えば、PowerPointでは白紙ページに箇条書き機能があると、ついつい埋めたくなってしまい本来必要のない情報を書いてしまうことも。デフォルトで箇条書き設定をオフにできる機能もあるので、対策しておくのがおすすめです。

フォントの種類とサイズ

読みやすさ、強調のしやすさを考えたときにおすすめなのは以下のフォントです。
資料作成にはPowerPoint、Googleスライドのいずれかを利用している企業が多いかと思いますので、2つの資料作成ソフトそれぞれにおすすめのフォントを紹介します。

PowerPointの場合

  • ●日本語:メイリオ、游ゴシック(Mac版はヒラギノ角ゴ体)
  • ●欧文:Segoe UI文字サイズは18pt以上が読みやすいです。プロジェクター投影する機会があるような資料の場合、24pt以上がおすすめです。上記の通り、メイリオや游ゴシックは文字がぼやけることなくはっきり表示されていて、太字もしっかり太くなることが分かります。記号はメイリオの方が小さく表示されているなど個性があるので、好みの書体を選ぶと良いでしょう。

また、英語やローマ字表記を使う際は和文フォントだと見栄えが悪くなりがちです。メイリオや游ゴシックも極端に読みにくいわけではないですが、Segoe UIの方が読みやすく洗練された雰囲気になります。また、太字もしっかりと差が分かります。特にメイリオとは文字サイズ差がほとんど無いので、このセットで資料作成するのが最もおすすめです。

スライドマスターで英字用のフォント、日本語文字用のフォントの設定をそれぞれできるので、毎回フォント指定するのが面倒という方は設定してみてください。

Googleスライドの場合

  • ●日本語&欧文:M PLUS 1p

Googleスライドを利用する場合にまず注意したいのが、Googleスライドで使用できる日本語フォントを使わないとPDF化した際に文字が化けてしまい、文字がずれて重なってしまったり、表示崩れが起きてしまうという点です。Googleスライドでは、デフォルトになっている英字フォント(「Arial」や「Lato」「Avenir」など)でも日本語入力ができてしまうのですが、本来日本語用のフォントではないためPDF化した際に問題が生じるのです。そのため、文字化けを防ぐためにはフォントの「その他のフォント」を開き、「日本語」のフォントを選択しましょう。

サポートされている日本語フォントは「M Plus 1p」「Sawarabi」「Kosugi」と、先述で推奨していた游ゴシックはGoogleスライドではサポートされていませんし、メイリオも印刷やPDF化をすると「MS Pゴシック」という別フォントに出力されてしまいます。

そこでおすすめなのが、「M PLUS 1p」というフォントです。日本語でも欧文でも読みやすく、太字もしっかり太くなるのでGoogleスライドの場合にはこのフォントがおすすめです。

ただ、実際に使用してみて少しフォントの雰囲気が可愛すぎる…などと感じる場合は、「Kosugi」が比較的クセがなく使いやすいかもしれません。

スライド番号を付けておく

スライド番号を付けておき、資料が全体で何ページあるのかを示しておくと「あとどのくらいかな…」という相手の不安を払拭できます。
質問時にも「スライド何番のあの箇所なんだけど…」と相手が指定しやすく、お互いにわかりやすいでしょう。

資料共有時の注意点

最後に、商談時など資料を活用する際の注意点をお伝えしておきます。

資料共有時の気遣い

画面共有時、次のスライドページや違う資料に移動する際は、相手からすれば突然切り替わってしまう感覚なので「まだ読んでいたのに…」と不満に繋がる可能性があります。

移動する際にはタッチパッドなどの直接入力ではなく、カーソル(矢印マーク)を用いてスクロールバーを使い「移動する」というジェスチャ―的メッセージを伝えた方がページが切り替わるということがわかりやすく親切です。
資料を変える際にも、「次の資料に移ります」と伝えるなどの気遣いができると、相手にストレスを与えることなく商談を運べます。

事前に送付しておく

オンライン商談の場合、通信状況やシステムトラブルの関係で共有資料が見られなくなる可能性も考えられます。万が一の場合に備え、事前にメール等で資料を送付しておくというのも手でしょう。

まとめ

オンライン営業は遠方の相手に対しても顔を合わせた商談ができ、リアルタイムな資料共有を行いながら提案しやすいためメリットが大きい営業方法です。ですが、言語外のコミュニケーションが取りにくいというオンラインならではの難しさもあります。
オンライン商談に最適化した資料を用意することで、提案・コミュニケーションをより円滑にし、次回からの商談成功率を上げていきましょう。